タイル補修工事現場から見えてくる事
丁度、家の近くのオフィスビルが外壁タイルの改修工事をしています。
先日、タイル1つ1つを叩き、剥がれが起きていないかを確認していました。
今朝も前を通ると、タイルの補修箇所に緑のマークがしてありました。
これを見ると、建物のどこから補修が必要になるか一目瞭然です。
タイル等の外壁の劣化というと、
何と無く「雨や風等の外からの影響」と思われる方も多いと思います。
しかし、実際には違います。
しかも、この建物はオフィスビルなので、
特別雨を避けるような「ひさし」等はありません。
という事は、ほとんど外からの影響はどこの壁によってもあまり変わりません。
(※方角によっては風向き等で変わりますが)
それでは、何故、写真の様に劣化している所が集中しているのでしょうか?
答えは、タイルが剥がれ落ちる等の劣化のほとんどは
「建物の内部の劣化が表に出てきたもの」
だからです。
タイルの剥がれ落ちは、外からの劣化では無く、
内部のコンクリートの歪んだりする事で、
表に貼り付けたタイルが剥がれて来る事で起きます。
写真のタイルの劣化が集中している箇所の特徴としては、
1、1階にある大きな開口部(大きなはり)の部分に集中している
2、コンクリートの打継ぎ(タイルの割付)の周囲に集中している
(※タイルの繋ぎ目はコンクリートの繋ぎ目と合わせるのが通常の施工方法です。)
建物内部の劣化は基本的に表側に現れて来ます。
1、2の部分は建物にとって一番弱く、動きやすい所です。
このように、建物の中を壊して見なくても
建物内部が劣化をしているか、していないか等の判断は出来ます。
これは、新しい建物でも同じです。
むしろ新しい建物の方が、コンクリートを歪みや割れが即時的に起きやすくなりますので
顕著にこの様な現象が起きます。
下手な施工をした建物は見る所を見れば一目瞭然です。
これからの中古の建物選びは、
「何年経った家かどうか(築年数)」では無く
「これから何年使えるか(残存年数)」で選ぶ時代です。
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