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フルリノベーション済みマンションはお得?

最近、ポストに入って来るチラシの中で、
中古マンションを一度スケルトン(構造骨組み)にしてフルリノベーションをして
売り出している物件を見かけると思います。

築年数を見ると20年を超えた物件がほとんどだと思います。
内覧会等に行かれた方はお分かりになると思いますが、
内装や設備は新品ですので、内部の見た目は新築マンションと全く変わりません。

新築を建てず、中古を市場に上手に流通させて行くという事は
低炭素社会やエコロジーが経済全体の主流の中、
建築不動産業界が最も取り組まなければならない分野であり、
社会にとっても、顧客にとっても有意義な事です。

ただし、いくつか気をつけなければならない事もあります。

仮に鉄筋コンクリートのマンションとすると、
極普通の施工がされ、的確なメンテナンスがされていれば、
通常、築20年だろうと30年だろうと心配は無用です。

しかし、建物の寿命というのは構造(基礎・柱・梁・壁・屋根等)だけの話ではありません。

建物の中で最も寿命が短いのは屋根の防水、そして次が給排水の配管と言われています。

屋根の防水や給排水の配管の劣化が、結果として漏水を生じさせ、構造の寿命にも影響を与えてしまうというケースが多いのです。

配管には大きく2つ分類出来ます。
1つ目は、専有部分の配管(自分の家の部分)
2つ目は、共用部分の配管(マンション全体)
です。

フルリノベーションで内装が新品でも、これら内部の配管が新品とは限りません。
まず、確認しなければならないのは、
フルリノベーションをした際に、1つ目の専有部分の配管が全て新品になっているかです。
内装だけ綺麗にして、配管を新品にしていないというケースが見受けられます。

そして、共用部分の配管の過去のメンテナンス及び、修繕予定が組まれているかどうかです。
これは、管理組合の大規模修繕の履歴や予定で確認する事が出来ます。
この資料は求められた場合、情報公開を拒否出来ない事になっています。

しかし、きちんと情報を整理してある管理組合もあれば、好い加減な所もあります。

「マンション購入は管理を買う」とまで言われる程重要であり、
ここが好い加減というマンションはそれ相当のリスクを含んでいると見なければなりません。


値段はどうでしょうか。
フルリノベーション済み物件の場合、2つのパターンがあります。
1つ目は売主がフルリノベーションをして売り出してる
2つ目は業者が物件を買取り、フルリノベーションをして再販している

ただ、1つ目は売主が、売る為だけに何百万、場合によっては一千万以上も出費をしなければならず、かなり希なケースです。
ほとんどが2つ目の業者が買取り、フルリノベーションをして再販しています。

しかし、業者にとっても売る前に物件購入からリノベーションの費用、そして
広告費用まで全てを負担しなければならず、多額の出費とリスクが伴います。

結果、借り入れの利息や売れなかった場合のリスク、広告費等を
上乗せして販売しなければ採算が合いません。
その為、必ずしも「中古フルリノベーション物件」だから安くお得だとは言えないのです。

理想は、中古マンションを自分で購入をして、フルリノベーションをする事です。

しかし、安全で資産価値の保たれている中古マンションを購入するという事が
相当な勉強をしなければ、判断する事は難しいのが日本の中古住宅市場の現状です。

その為、弊社のサービスは、中古住宅を安全に購入する所から始まり、
耐震診断やリノベーション設計、施工監理までをワンストップで提供しています。

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コメント: 1
  • #1

    蘇巧麗 (水曜日, 10 6月 2015 13:57)

    参考になりました。ありがとうございます。